レゾナンスワークスができるまで Vol.3

第3期 整体院時代(1999年〜2003年初めのころ)

その後に大きく関わってくる貴重で奇妙な体験をする時期になります。

痛みのある左の膝から「音」がする?

整体の学校を卒業してからは、系列の整体院で働く日々が始まりました。

働き始めてから10ヶ月目くらいのことだったと思います。

いつも来られている方に施術をしようとしたときのことです。

その方は「今日はちょっと左の膝が痛いんだよね。」と来院。

施術ベッドでうつ伏せになっているその方の両足首に何気なく触れたときに、痛みがあると言われていた左の膝からなんとも嫌な音がしていると感じがしました。

実際に音がしていたわけではもちろんなく、ただそんな感じがしただけです。

そのときのわたしは

「痛みがある場所から嫌な音がしているのなら、この音がなくなれば痛みもなくなるんじゃないだろうか?」

と思いました。

これは誰に教わったわけでもなく、ただふとそう頭に浮かんだという感じです。

感覚としては中学時代に足首を暖色で包んでみたらどうかなというときと同じようなものでした。

音を消すには別の音をぶつければいいんじゃないかとも考え、心のなかで「う〜」とか「あ〜」とか、色々と音程を変えながら、嫌な音が消えていきそうな音を探っていきました。

実際に声を出してやっていたら滅茶苦茶怪しく不気味だったでしょうね。

カメラのピントが合うように、「この音じゃないだろうか!」となったときから、心のなかでずっとその音をハミングしながら施術を続けました。

ある瞬間にその嫌な音が消えた感じがしましたので、その方に立っていただき「どうですか?」と尋ねると、その方は「あぁ、大丈夫。痛くないわ!」と。

この瞬間、

「もしかしたら音を使えば身体の調整ってできるんじゃないだろうか!」

「これって、凄いことなんじゃないだろうか!」と興奮。

しかし、冷静になってみると、

「音を使うにしてもどうやって?実際に音が出るものっていったい何だろう?」

そこで思いついたのが音叉でした。

「音」が出るもの探し

当時勤めていた整体院は東京の御茶ノ水の近くにありました。

御茶ノ水は楽器屋さんもたくさんある街ですし、わたし自身音楽を聴くのも好きでしたので、音叉を思いついたのかもしれません。

仕事終わりに楽器屋さんを回りながら色々な音程の音叉を探しましたが、見つかるのは「A(ラ)」の音の音叉だけ。
ギターのチューニングなどはこれ1本あれば充分なので、ほかの音がないのも当たり前といえば当たり前なのかもしれません。

せめて「ドレミファソラシド」くらいの種類は欲しいと思っていましたので、見つからないのはとても残念なことでした。

音を使って身体の調整ができることを証明したいのに、その手段が見つからない。

悶々とした日々が始まりました。1999年〜2002年の頃です。

当時のインターネット環境は今とは全く違って、検索サイトもまだ未熟だったはずです。
何かを調べるときにネットで「検索」するという習慣もまだ一般的ではなかったのではないでしょうか?

しかも我が家の回線事情はダイヤルアップ回線。
写真などゆ〜っくりとしかディスプレイ上に出てこないなど、何かを検索するのにも苦労する日常でした。

この頃、読んでいた本と言えば

  • 「音はなぜ癒やすのか」(2000年発行 無名舎)
  • 「バイブレーショナル・メディスン」(2000年発行 日本教文社)
  • 「サウンドヒーリング」(1998年発行 産調出版)

などでした。

下北沢アジアン雑貨店めぐり

なんとか、ドレミファソラシドだけでも揃えたかったので、引き続き「音」が出るもの探しは続けました。

あるときはギターなどをチューニングするためのチューニングメーターを持って下北沢にあるアジアン雑貨屋さんめぐりもしました。

お店にあるチベッタンボウルを全部見せてもらいながら、片っ端から鳴らしてはチューニングメーターで音程を確認させていただきました。

お店の方に「こんな買い方をする人っていました?」と尋ねたところ「いやぁ、さすがにいないですよ〜!」

そりゃそうですよね!

チベッタンボウル、あるいはシンギングボウルとも

なんとか5〜6個までは揃ったのですが、ここでも「ドレミファソラシド」を揃えることはできませんでした。

クリスタルボウルとの出会い

「音はなぜ癒やすのか」などの本をきっかけにクリスタルボウルの存在を知り、フランク・ローレンツェンやスティーヴン・ハルパーンなどのCDを買い求めはじめたのもこの頃です。

そんななか、2002年4月末、池袋の東急ハンズでどうやらクリスタルボウルを売っているらしいというのをネット上で見つけました。

このころも我が家はまだダイヤルアップ回線。
クリスタルボウルの画像がゆっくりと現れてきたのを思い出します。

池袋にいくことは滅多になく不慣れな場所でしたが、「よし行ってみよう!」とお昼ころから出掛けていきました。

ようやく売り場を見つけたものの、値段は高額!

売り場で値段を確認しては店内をウロウロ、店の外に出てはハンズの周りをウロウロ、ウロウロ。

迷いに迷って数時間後にようやく決断、そして購入。

店員さんが言うには「これを入れるための専用のものはないので、ダンボールで作ります。」と。

ちょっとの刺激でも割れてしまうものなのに、専用のケースや箱は無いんだと驚きました。

手元にある当時のレシートを見ると品名に「カコウゲンセキ(加工原石)」となっています。

いかに特殊なものであったのかが分かりますね。

お店の方としても、まさかこのクリスタルボウルが売れるとはと思っていなかったのかもしれません!

ひとつ手に入れてからは、国立にあるヒーリンググッズを扱うお店「月船」に見に行ったりしながら、ボウルの数を増やそうかどうか、迷っていました。

結局は高価であるというのを理由に断念しましたが…。

(「月船」は2019年8月末に閉店となっていました。)

【第2期 整体学校時代(1998年〜1999年のころ)】はこちらから

【第4期 バイオレゾナンス・メソッドとの出会い(2003年4月〜現在)】につづきます。